カエルの井戸の底

配信したゲームの感想などをいろいろと

【ゲーム日記】グランディア3編 総論

前回:【ゲーム日記】グランディア3編その19 - カエルの井戸の底

皆さんごきげんよう本当の意味で最終回になるグランディア3プレイ日記のお時間です

今回は前回エンディングまでたどり着いたグランディア3

果たしてこのゲームは何だったのか?

総論というかこのゲームについて言いたいこと言う完全な感想回です

クソゲーと呼ばれたゲーム

そもそも今作が当時のクソゲーオブザイヤーのノミネートってか次点作品だったという理由で私はグランディア3を遊びました。

自分が大好きなグランディア

その3を冠する作品がそんなこと言われるほどの代物だったのか?それを確かめるべく...

事前情報はふわっとゲーム評価系のWikiで見ていましたが

遊んでみるとアレ?あの評価エアプじゃ?みたいなのが出るわ出るわで想像のそれと大きく違っていたというのが第一印象でした。

今完全にクリアした後から見返してもまあ突っ込みどころは多いですが、ゲームがクリアできない致命的なバグや見ていてイライラする出来の悪いグラ、そういう部分はなくゲームの根本として考えるとさほど問題がある代物ではなかったと思います。

とはいえ手放しに褒められるかといえば全くそんなことないのですが...

次章ではよかった点、その次の章では気になる点・問題点について話していきたいと思います。

グランディア3」良かった点

グラフィック

第一にこれは褒めたいくらいに完成度が高い。

発売年の2005年はゲーム豊作の年で

ワンダと巨像」「キングダムハーツⅡ」「バイオハザード4」「ちびロボ!」「おいでよどうぶつの森」とまあ上げればキリがないほど

ファミ通によると900作品以上が作られた年になります

んでこのグランディア3はそんな大作たちと並び立つほどのグラフィックをほこっています。この時期としてはかなり完成度の高いグラです。これは間違いないです。アニメーションも同様に良いものだったと思います

OPで見たとき凄いなぁって感心しちゃった

音楽

チャルメラを除いて耳障りだとか音が外れてるとかサナトリの村っぽいだとかそういうことは全くなかったです。まあ担当してる人がそりゃかなりの実力者ですから当たり前なのかもしれませんが、そういう意味ではスタッフの人選が正しかったわけで正当に評価すべきポイントだと思われます。

OP

これは上記二つの要素も絡んでくるのですが

起動してからのワクワク感は素晴らしいものでしたね

初回プレイの時はすっごい楽しみでした。

テーマ曲がいいんだこれがMizさんの「In the Sky」

これ名曲よマジで。でもなんでOPの時は英語版だけなんでしょうね

まあ英語版も好きなんですけど。サクラ大戦みたいにディスク2以降は日本語版にするとかしてくれたらなおよかったなと思います。

今度CD買おうかな

キャラデザ

基本的にこいつは小物だな。こいつは主役組だな。ってのがはっきりわかるデザインでしたし、イケメンもいるし文句なしですね。敵モンスター含めて大きく造形が気になるキャラクターはいませんでしたね。まあダーナが大きく口開けるときだけ少し気になったのと、醜いキャラって設定であそこまで醜いやつ出すなよってなったビアンカに関してはまた別かなと。いやちゃんと不気味さってかそういうの出てるから演出上全く問題ないしそういうキャラ造形なのはわかるのでいいんですけどね。

個人的にはラスボスのゾーンだけはあんまり好きじゃないデザインなんですよね...

神とは言うけどもとは聖獣の一体なのでもうちょい動物モチーフ感とかが欲しかったなと。

 

とまあ見た目のところが中心ですがまあゲームなんて中身よりまずは見てくれが重要なのでそういう意味では評価ポイント高いのかなと(まあ見た目で期待した分落とされた人も多かったかも)

グランディア3」気になった・問題に感じた点

声優

まあこれはもう最初から言ってますがプレイヤー馬鹿にしてるのかなってくらいひどい演技が散見ってかほぼすべてのムービーのどっかで見れます

演技のうまいアロンソミランダは序盤でお別れ

ユウキの演技も別段問題ないのですがこいつは別の問題があるので保留

ヒロインのアルフィナはまーーーーじでどうしてこうなった案件

ダーナも口を半開きにしゃべり続けてるのかなって聞き取りにくさだし

ヘクトはシンプルに素人感が出すぎで感情も何もない(一応感情が死んでるキャラって設定ですがいや感情をなくしたキャラの演技は相当ベテランじゃないと無理だろって話で設定を考慮してもどうかなと思います)

敵のエメリウスはなんか妙にねっとりしゃべる上にやっぱり演技が雑だし

なんか鳥頭つけてたロウイルってやつに至ってはほぼすべてのセリフが聞き取り不可能

聖獣は軒並み聞き取りづらい上に棒読み多いし

とまあ本当にこれはひどい代物になってます

ムービーの多いゲームでセリフに感情移入できんのは不味いでしょ

バトルシステム

最初は空中コンボとかも目立ってるのですが

ボスはほぼ空中コンボができないものばかりで空中に打ち上げる技も決まりにくいしそこまでしてやる意味がない。

今作最大の目玉がこのザマです。

また中盤ごろから敵の強化スピードが主人公のレベルアップスピードをはるかに上回り始め、不意打ちをしたはずなのに主人公の行動の前に敵が動くとか意味不明なことになったり、そもそも頓智来な攻撃力がさく裂したりとりあえず戦闘することがそのままセーブポイントに逆戻りのリスクを抱えておりストレスになります。

一応とあるスキルととある技を使うとある程度安定するのですが

その必須レベルのスキルと技の仕様の説明は浅く、初見で必須とは気づけないでしょう。

子供向けのゲームでバフ系の技を必須レベルにしてそれに関するチュートリアルや誘導が一切ない。これはあまりにも不親切です。

飛竜の谷あたりから個人的にはまた戦闘かよって気分が最後まで続きました。

マップ

まずダンジョン系のマップについて

複雑なうえに長い

そのうえ敵の配置は多い

宝箱や特殊アクションポイントは見つけづらい(レーダー機能あるけどあれ結局すぐ忘れてしまうの繰り返して最後のダンジョンになっても慣れることができなかった)

アクションのマークが表示されてアクションボタンを押してるのにちゃんと動作しないところがある(爆弾を切りつけるところ等で切りつけるボタンが出るのに空振りしてしまう)

セーブポイントがやたら少なく設置されておりそのうえなぜか回復が不可能なセーブポイントが嫌がらせのように中間地点などに設置されており、先でHPやMPが尽きた場合

さらに一個前の回復機能付きセーブポイントに戻るほかやりようがない状態に陥るなど不利かつストレスな状況を強いられる

それでいて敵は多くまず間違いなく自分たちより強いというおまけがつく

これでさらに上記の戦闘システムに関するイライラがついてくるのでかなりマイナスポイントです。

次に街とかふくめたワールドマップについて

一瞬広いように見えるのだけど実際行ける範囲はかなり狭い

いろいろなロケーションが用意されているのに実際のところそのほとんどが上空から見るだけのポイントになっている。

買い物ができるエリアや街の数も

”最初の村”

ミランダがいた賭博場のある港町”

”新大陸の街”

”アークリフ神殿”

ダーナの村”

”バース界の村”

”最後のシュミットのいた村”

しかありません。

初代グランディア

”パーム”

渡航船”

”ニューパーム”

”ルクの村”

”ダイトの村”(3~4回くらい行く)

”ガンボ”

カフーの里”

”ジルパ”(終盤はここが中継地点)

”レーヌの村”

”終盤のガーライル軍キャンプ”

とまだCDディスク二枚組だったのにDVD二枚組のグランディア3より多いです...

冒険感が薄れますよね

飛行機でどこへでも見たいな売り文句から来れだされるのはちょっと...

アグロでマップ中駆け巡れたワンダと巨像見習ってほしいところです。

ストーリー(キャラクター)

まあ声の時点でもう無理ってなってる人からすれば評価すらしてもらえない項目ですが

なんかズレてる脚本が最後まで続きます

ユウキ

ユウキは飛行機をシュミットからもらった時点で夢達成みたいなもんで、初代のジャスティンのようなエンジュールの謎を解き明かしてやるぜ!さあ目指せアレント!見たいのが全くないです。

結果としてアルフィナの都合に最後まで振り回され続けるアルフィナを運ぶ係になってしまいました。聖獣から使命だとなんか色々言われて有頂天に目標もなくふらふらと思い込みで動き回る男になってしまっています。

大した葛藤もなく「ゾーンおまえを倒す!」みたいな何にもこもってないセリフを炸裂させ。シュミットに暴言を吐き。かなりのムービーで無言で後ろにいる。

それでいて、会って二日と経っていないアルフィナとの無理やりなラブコメ

電波なセリフ。まあかなりひどい部類だとは思います。

ウル

空気なポジションといえばウルもなんかあんまり活躍の幅がなくラップリスペクトなのかなと思えば制作陣曰くラップは意識してないとのことでもう謎の存在です。

たまに口を開けば基本失言。これでラップ意識ならまあそれでもいいのですが

ラップは何かあれば相手のこと励ましたり、ボケに突っ込んだり、兄貴分で面倒見がよかったり、そんな明るさに隠れて石になってしまった両親の墓参りに行くたびに撫でて磨いてを繰り返してついにはその石が丸くなってしまったという悲しい側面があったりとキャラがしっかり立っていましたが。そういうのがウルにはなくストーリー上ではかなり空気でした。

ダーナ

余計な一言を言うのが大好きな人

主人公に同行するようになる理由がいまだに不明

まあこの人は最初の愛の下りが意味不明なだけでしたね。

一応女性ってのもあってアルフィナと話す機会が多かったり年長者なので、ほかの人への配慮を見せたり、理解の足らない子供組に補足をしたりやることは多かった印象です。

エメリウス

自分の紋章が不完全だから世界を滅ぼそうとした人

グラウにそそのかされたってことらしいがそれは本編で描かれないので何ともここまでのことした理由がふわっとしてる気がしなくもない

それよりも気になるのは自分の所業でアルフィナに神人としての過酷な運命から遠ざけたいって言って彼女を旧大陸(最初いた大陸)に送るのに(しかも序盤にコーネルにアルフィナが追われているのはアークリフにアルフィナを近づけるなという命令によるものらしい)

いざ自分がやろうとしていたゾーンの復活にはアルフィナが必須だったという点

計画あわや破綻です。

ゾーンもびっくりよ。

ちなみにアルフィナをアークリフから離した理由は本編では説明されていないのでプレイヤーは最後までなぜアルフィナがアークリフから離れることになったのか知ることはできません。

デュンケル

こいつは全部知ってたのに黙り込んで説明しない諸悪の何たらです

アークリフにいくアルフィナを止める際にも

お前と兄貴の紋章そろうとゾーン復活して世界滅ぶから行くなって言えばよかっただけですし。世界の存亡の危機に配慮とかいらんだろうが。ゾーンに剣投げつけたやつも効果があったのか不明。

そもそもその身に着けてるオーパーツな装備は何だよ

勝手に表れて勝手に死んだとしか...

アルフィナ

本作の問題点を凝縮した存在

”手が冷たい”から始まり数々の意味不明なセリフやサムイセリフを投下し続け

何かあればすぐキレ散らかし、ウサギにチョコをあげるし

見ていてイライラすることの多いキャラでした。

ヒロインなのに...

ストーリー(世界)

まあ何より説明不足

何もかも説明不足

アルフィナがなぜ旧大陸にいたのか

エメリウスがなぜあそこまで狂ってしまったのか

ロウイルとは何だったのか(そもそも彼がネクロマンサーなことすら知らない人が多い)

飛行王シュミットのファンのくせに彼の引退理由について何も考えたことがないユウキ

プレイヤー目線では突然泣き出すシュミット

聖獣が死んだ場合石像が壊れる方式なのか(死んでるのに壊れてるのとそうじゃないのとがある)

あやふやな時系列

アロンソとの交流時間の不足(一日二日で仲良くなりすぎ)

デュンケル関連の説明(あの装備とかも説明なし)

突如消えたコーネル

ミランダの過去(結構過酷なシングルマザー人生である)

アークリフから帰ってきて飛行機墜落して木の実とってく一連の流れ(1日かそこらの出来事に遊んでると感じるがどうやら3日ほどかけてのストーリーだった様子)

飛行機二人乗りだけどウルとダーナはどうしてたのか(かなり後で回収されるがそれまでは4人になってからしばらく説明も描写もなかった)

キャラクターの心情描写不足

大量の説明不足や整合性の取れない描写

要所要所でプレイヤー側がずれを感じることになります。

どうやら脚本というか監督的には脳内でいろいろできてたようだがアウトプットが全くできていない。こちとら置いてけぼりである

それでいて電波な言動のキャラまでついてくるのだから

これを完全に理解することは不可能です。

まあ一応世界滅びそうだから魔王を倒して世界を救うっていう感じの大まかなストーリーはよくあるRPGなので最低限そこはなんとか...なってないなぁ...

その他設定やUIなど

”充実したオプション”

ムービーのON・OFFとステレオモノラルの切り替えくらいしかない

音量の調整すらできない。

クソゲーといわれるゲームにありがちな話だがこういう設定画面の貧弱さは製作期間が足りなかったのではと疑いたくなります。

絶望的な音量バランス

BGMがアホほどデカい一方主人公のセリフは小さく、聖獣はエコーがかかりすぎて何ってるかわからない。ロウイルはくぐもりすぎて何言ってるかわからない。

音響はどこでも全般的にズタボロでしたね。ムービー明けのBGMはうるさくて音量下げるのがお約束になってました...

ラッキーミンク

いわゆるはぐれメタル的な存在の敵の名前ですが

こいつのいる場所も倒し方も攻略本なしに知ることは実質不可能でしょう

ネタバレ回避してた私は存在すら知りませんでした。

こいついないと終盤のレベル不足がどうにもならないので途中で投げる理由につながりかねないんですよね。

まとめ

私はやたらめったらクソゲーだと作品を罵るのはあまり好きではありません。

なのでクソゲーと言われてる作品は極力遊んでから話題にしています。

そして本作を触ってはっきり言ってしまえばクソゲーというにはまあそこまでの代物ではないという印象でした。いやストーリー中心に壊滅的ではあるんですが、ゲーム全体が終わってるっていうわけでもないのでそこまでではないなと。ただその中途半端さが猶更どうしようもない雰囲気を醸し出してしまっています。

さらにこの作品は名作シリーズグランディアのナンバリングタイトルです

しかも初代リスペクトが売りにだったとか。

それを考えるとファンとしてはクソだと言って投げ捨てたくなる気持ちになったのかなっていうのは理解できます。私もこれグランディアだって期待して6千円とかで買ってたら発狂してる自信あります。

ただ気になるのがゲームwiki的なところを中心にエアプを疑うような過激な批判がこの時代のゲームに目立つことです。もう10年以上前のゲームなので遊んだことがないのはわかりますが、あまりにも皆さん適当な酷評をしてないでしょうか?

映画もそうですが見ていない遊んでいないで適当な評価してませんか?

このゲームはおススメこそしませんが別段遊べないほどではないのでもしあなたがこのゲームを遊んでないのにクソだなんだと罵るのであれば一回遊んでみなさい。

クリアしてから話を聞いてあげましょう。

まあ出来が悪いのはわるいんですけどね....

ってことで長くなりましたが数か月にわたったグランディア3の感想ブログはこれにて完結。ここまでのお付き合いありがとうございました!

また配信や別の記事でお会いいたしましょう!さようなら~!